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【通関士試験対策】関税定率法の定義・基礎をわかりやすく解説!

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通関士試験の関税定率法のポイント

通関士試験では、関税定率法からの出題も多く、特に「関税の種類と優先順位」「簡易税率の適用」などは頻出ポイントです。

この記事では、初心者でも理解しやすいように、関税定率法の基礎を条文ベースで整理しながら、試験対策に役立つポイントをまとめました。

試験対策はどうすればいいの?

関税定率法は、関税法と密接に関係しており、条文や定義の使い分けがカギとなります。

特に、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

  • 「関税の種類と優先順位」は整理して覚える

  • 「簡易税率」の対象や違いを比較して理解する

  • 条文と通達の関係を意識する

解説

輸出の定義(関税定率法)

関税定率法第2条

「輸入」とは、関税法の(定義)に定める定義に従うものとし、「輸出」とは、特定の国(公海並びに本邦の排他的経済水域の海域及び外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物については、これを採捕したその国の船舶を含む。)から他の国に向けて送り出すことをいう。

対策ポイント

  • 関税法と関税定率法で「輸出」の定義が異なる

  • 特定の国が他の国へ向けて送る水産物なども「輸出」に該当

 

関税の種類と優先順位

関税定率法第3条

関税は、輸入貨物の価格又は数量を課税標準として課される。

関税定率法基本通達3-1

(1) 同一品目について基本税率と暫定税率とがある場合においては、暫定税率を適用し、暫定税率がない場合においては、基本税率を適用する。

(2) 協定税率がある場合において、その協定税率が上記(1)により適用されることとなる税率より低いときは、その協定税率を適用する。

(3) 協定税率がある場合において、その協定税率が上記(1)により適用されることとなつた税率と同一のときは、上記(1)により適用されることとなる 税率を適用する。

(6) 暫定法第8条の2及び第8条の3の規定に基づき特恵関税の適用がある 場合には、他の税率に優先して特恵税率を適用する。

関税の適用順序は、関税定率法基本通達3-1で次のように定められています。

税率の種類 内容
特恵税率 発展途上国など特恵受益国からの輸入に対して適用される特別に低い税率。関税の負担軽減を通じて、経済成長を支援する目的で設けられており、他のすべての税率よりも最優先で適用される。
暫定税率 市場の状況や経済政策の変化に応じて、一時的に基本税率よりも有利または不利に設定される暫定的な税率。(国定税率)
基本税率 関税定率法に定められた、原則となる標準的な関税率(国定税率)
協定税率 WTO譲許税率やEPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)税率などの税率

対策ポイント

適用の優先順位

  1. 特恵税率がある場合は最優先(特恵受益国との取引)
  2. 基本税率と暫定税率が併存する場合は常に暫定税率を適用
  3. 協定税率と国定税率がある場合は比較                          ➡協定税率が低い場合協定税率を適用                         ➡協定税率が同等または高ければ国定税率を適用

 

入国者の輸入貨物に対する簡易税率

関税定率法第3条の2

本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する貨物に対する関税の率は、輸入貨物について課される関税、内国消費税及び地方消費税の率を総合したものを基礎として算出した簡易税率を適用することができる。

対策ポイント

  • 関税・内国消費税・地方消費税の合算が対象

  • 別送貨物とは:
    入国時に「品名・数量・輸入予定時期・予定地・積出地」を申告し、確認を受け、その入国後6か月以内に輸入する貨物

 

少額貨物に対する簡易税率

関税定率法第3条の3

課税価格の合計額が20万円以下の輸入貨物(少額貨物)に対する関税の率は、簡易税率を適用することができる。ただし、当該輸入貨物を輸入しようとする者が当該輸入貨物の全部について簡易税率を適用することを希望しない旨を税関に申し出たときは、この限りでない。

対策ポイント

  • 関税のみが対象(消費税は対象外)

  • 郵便物にも適用可能

  • 入国者の輸入貨物に対する簡易税率と比べて違いを学習

 

【通関士試験対策】過去問チャレンジ!

 

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関税定率法 定義・基礎

ここでは、過去出題された【関税定率法の定義・基礎】に関する問題を出題します。

誤っている内容の解説

3. 暫定税率は適用期限が定められています。

4. 輸入申告の際に、その課税標準となるべき価格を申告しなければならないこととされており、無税品でも同様です。

5. 価格を課税標準とするものを従価税品もあります。

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第50回通関士試験関税法より) 左上ℹ️マークに回答解説あり

次の記述は、関税定率法別表( 関税率表 )及び関税暫定措置法別表第1( 暫定関税率表 )に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
  1. 同一品目について関税率表の税率と暫定関税率表の税率とがある場合においては、暫定関税率表の税率が適用される。
  2. 関税率表第77類は、将来使用する可能性に備えて保留されており欠番となっている。
  3. 暫定関税率表の税率については、その適用期限が設けられていない。
  4. 関税率表の税率が無税とされている物品については、当該物品の輸入申告の際に、その課税標準となるべき価格を申告することを要しない。
  5. 暫定関税率表の税率は、すべて一定の数量を限度として定められている。

あなたのスコアは

0%

 

まとめ

関税にはいくつかの種類があり、それぞれ適用される順番があります。特恵税率・暫定税率・基本税率・協定税率の違いや優先順位を理解しておくことが、試験対策のポイントになります。

穴埋めの語群選択でも出題される可能性ありますので、条文・適用条件をセットで覚えて、確実に得点できるようにしておきましょう!

関税定率法の基礎をしっかり押さえたら、次は通関士試験対策や貿易の基本知識を広げていきましょう。以下の記事では、独学でも一発合格を目指せるテキストや、初心者にぴったりな貿易・物流の入門書をご紹介しています。

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