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【通関士試験・初心者向け 貿易用語集】HSコードとは?

貿易用語集
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分類の基礎

貿易業務に関わる方や通関士試験を目指している方なら、一度は「HSコード」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。HSコード(Harmonized System Code)は、世界共通の関税分類コードで、国際貿易において非常に重要な役割を果たします。この記事では、HSコードの基本的な仕組みや、どのように使われるのかをわかりやすく解説します。

貿易初心者の方には「HSコードとは何か?」を丁寧に説明し、通関士試験を目指す方には試験対策にも役立つ知識を提供します。

では、HSコードの世界へ一緒に踏み込んでみましょう!


1. HSコードとは?仕組みと実務での活用方法を解説

HSコードの定義

HSコード(Harmonized System Code)は、世界税関機構(WCO)が定めた「品目分類番号」で、国際貿易における商品の識別を容易にするために使用されます。通関士試験や貿易実務では、このコードを正しく理解し、適切に適用することが求められます。

HSコードの構造

HSコードは基本的に「6桁」の数字で構成されており、多くの国ではこれを基に「8桁」または「10桁」に拡張して国内の関税分類を行っています。

例えば以下のようなもののはこのようなHSコードに分類されます。

HSコード 商品例 分類のポイント
0106.41 000 生きたその他の動物 – 昆虫
0704.10 000 ブロッコリー カリフラワー及びブロッコリー
6601.91 000 折りたたみ傘 傘 – 折畳み式のもの
8517.13 000 スマートフォン 電話機 – スマートフォン

2. HSコードの解説と実例

(1) HSコードの分類方法

HSコードは、以下のような階層構造を持っています。

  • 第1階層:類(2桁)
  • 第2階層:項(4桁)
  • 第3階層:号(6桁)

例えば、「生鮮魚」のHSコードは「03類」に分類され、「金魚」は「0301.11」となります。

詳しくは税関HPも御覧下さい。

品目分類とHS : 税関 Japan Customs

(2) HSコードの実務での活用

貿易実務において、HSコードは以下のような場面で重要になります。

  • 関税率の適用 – 輸入時にかかる関税の計算
  • 経済連携協定(FTAなどの適用可否) – 特定のHSコードに基づく関税優遇
  • 輸入規制の確認 – 食品や医薬品などの輸入制限対象品目の特定

(3) HSコードの決定方法

HSコードを正しく決定するためには、以下の手順を踏むことが重要です。

① 商品の特性を明確にする

まず、分類する商品の基本的な情報を整理します。

  • 名称(正式な名称、一般的な名称)
  • 材質(金属、プラスチック、繊維など)
  • 用途(食品、機械部品、医療機器など)
  • 形状・機能(完成品か部品か、電動か手動かなど)

例えば、「スマートフォン」なら、通信機能を持ち、携帯可能な電子機器であることが分類のポイントになります。

② HSコードの基本ルールを確認

HSコードの分類には、世界税関機構(WCO)が定めた HS分類解釈の一般規則(GRI: General Rules for the Interpretation of the Harmonized System) を理解する必要があります。
主なルールとして、以下のようなものがあります。

①名称が最も具体的な分類に従う(例:「プラスチック製のボトル」は「プラスチック製品」の項目へ)

②未完成品でも完成品とみなされる場合がある(例:タイヤの未完成品でも「タイヤ」として分類)

③混合品やセット商品は主な特徴を持つ品目に分類される(例:化粧セットは主要な成分により分類)

③ 既存のデータベースを活用

HSコードを正しく決定するためには、以下の方法を活用すると良いでしょう。

1.JETROで提供されている品目分類システム

日本貿易振興機構(JETRO)が提供するサイトでは、各国のHSコードや関税率を調べることができます(登録が必要、一部有料です。)

世界各国の関税率(WorldTariff) | 輸出 - 目的別に見る

2.税関の品目分類データベースを活用

日本税関のウェブサイトでは、貿易実務者向けにHSコードの検索や事例を提供しています。

https://www.customs.go.jp/yusyutu/


3. 通関士試験におけるHSコードの重要性

通関士試験では、HSコードの知識が問われることが多く、特に以下のような問題が出題されます。

  • 輸出入申告書の品目分類の問題
  • 関税率の適用問題
  • 品目の分類問題

独学で学習する場合、実際の通関実務で使われるサンプル資料や税関のウェブサイトを活用すると効果的です。

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