通関士試験対策講座 関税率表の第90類~第97類を徹底解説
本シリーズでは、試験合格に向けて役立つ情報を講義形式で試験の出題範囲について解説します!
関税率表は、関税率表の所属に基づいてそれぞれの品目ごとの関税率等が設定されており、この表をもとに、実際に輸出入する品目を分類していきます。
今回は、第90類~第97類について学んでいきます。
今回で関税率表についての講座は終了です。では始めましょう!
通関士試験対策 第18部(第90類~第92類)にはどのようなものがあるの?
この部は、光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、時計、楽器などが含まれます。
第90類 光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器及び医療用機器並びにこれらの部分品及び附属品

ポイント
- 類注により、テレビジョンカメラ、デジタルカメラ及びビデオカメラレコーダー、光ファイバー、光ファイバーケーブル、一脚、二脚、三脚などが含まれない。
- 特に出題実績のある(黄色マーカー)品目を重点的に確認。
第91類 時計及びその部分品

出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/91r.pdf
ポイント
- ストップウォッチもこの類に分類。
- 時計用のガラスは第70類(ガラス製品)に分類。
第92類 楽器並びにその部分品及び附属品

出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/92r.pdf
ポイント
- 第58回試験の申告書作成問題で出題。
- おもちゃ(がん具)、こっとうなど、この類に含まれない物品の分類を押さえる。
通関士試験対策 第19部(第93類)にはどのようなものがあるの?
この部は、武器及び銃砲弾並びにこれらの部分品及び附属品が該当します。
第93類 武器及び銃砲弾並びにこれらの部分品及び附属品

出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/93r.pdf
ポイント
- 望遠照準器その他の光学機器は第90類に分類。
第94類 家具、寝具、マットレス、マットレスサポート、クッションその他これらに 類する詰物をした物品並びに照明器具(他の類に該当するものを除く。)及び イルミネーションサイン、発光ネームプレートその他これらに類する物品並 びにプレハブ建築物


出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/94r.pdf
ポイント
- 類注により、他の類で規定されている物品が含まれない。
第95類 玩具、遊戯用具及び運動用具並びにこれらの部分品及び附属品

ポイント
- 過去の試験で運動用具の分類が出題。
- 履物(第64類)や野球用グローブ(第42類)はこの類に含まれない。
第96類 雑品

出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/96r.pdf
ポイント
- 幅広い品目が含まれるため、類注の含まれないものを活用して整理。
第97類 美術品、収集品及びこつとう

出典税関HP https://www.customs.go.jp/tariff/2022_01_01/data/97r.pdf
ポイント
- 郵便切手や収入印紙は第49類(49.07項)に「発行国(額面で流通する国を含む。)で通用するもので使用してないものに限る。」とあります。
- 骨董品は制作後100年を超えたものに限定。
関税率表の分類についての試験対策はどうすればいいの?
以下のポイントを押さえておきましょう。
- 分類基準を理解し、例外規定を整理する(特に他の類と分類が重複しやすい品目)
- 過去問を活用し、実際の出題傾向を分析する(直近出題と第58回試験の出題例は確認)
- HSコードの類注を活用し、試験に出題されやすいポイントを押さえる
- 輸出入申告書作成の実務的な視点で分類を整理する
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まとめ:ポイント
- 第90類~第92類は「光学機器、時計、楽器」の分類であり、類注の例外規定を確認
- 第93類は「武器関連」の分類で、第90類との違いを明確にする
- 第94類~第97類は「家具、玩具、雑品、美術品」などを含み、他の類との分類境界を押さえる
- 過去問や最新のHSコード改定を確認し、試験対策を万全にする
この内容を押さえて、試験対策に役立てましょう!
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