貿易でよく聞く用語をやさしく解説!
「Cut日ってなに?」「24時間ルールっていどんなルール?」
貿易業務を始めたばかりの方にとって、こうした用語は混乱しやすいですよね。
この記事では、「Cut日(カット日)」と「24時間ルール」について、貿易初心者の方にもわかりやすくやさしく解説します。
言葉の意味だけでなく、実務でどう関係してくるのか、どんな準備が必要なのかも紹介していきます。
そもそも「Cut日(カット日)」ってなに?
Cut日(カット日)とは
「貨物や書類を港に提出する締め切り日」のことです。
貿易では、船が出港するまでに 「貨物」や「必要な書類」 を揃えて提出する必要があります。
この提出の締め切りを「Cut日(カット日)」と呼び、コンテナ貨物の種類によって以下のように分かれます。
用語 | 意味 |
---|---|
CY Cut | コンテナヤード(CY)での搬入締切日 |
CFS Cut | コンテナフレイトステーション(CFS)での締切日(LCL貨物) |
書類Cut | 通関書類(Shipping Instructionなど)の提出締切日 |
Point!
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「CY」はFCL(コンテナ貸切)、
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「CFS」はLCL(混載貨物)で使われます。
24時間ルールってなに?どんな国に適用されるの?
24時間ルールとは
「出港の24時間前までに、輸出者側が船積み情報を送信しなければならない」という通関前提出義務のルールです。
適用される主な国
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アメリカ(AMS:Automated Manifest System)
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カナダ(ACI:Advance Commercial Information)
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中国(CCAM:China Customs Advance Manifest)
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欧州(ENS:Entry Summary Declaration)
このルールに違反すると、貨物が積めなかったり、罰金の対象になる可能性も!
Cut日と24時間ルールの関係は?
結論から言うと、24時間ルールの期限を守るために、Cut日が設定されているのです。
たとえば、アメリカ向けの輸出なら、
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船の出港が金曜 → 24時間前の木曜までにAMS提出が必要
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AMS情報を作るには、書類やインボイスが揃っていないとNG
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よって、書類Cut日が水曜や火曜に設定されることも!
つまり、「Cut日=24時間ルールを守るための安全な準備期間」なんです。
実務で注意すべきポイント(初心者向けチェックリスト)
チェック項目 | 解説 |
---|---|
✅ Cut日を事前に確認したか? | Booking後にFreight Forwarder(通関業者)から連絡あり |
✅ 書類の締切(SI提出日など)はいつ? | 船社やNVOCCにより異なる |
✅ 輸出先の国が24時間ルール対象か? | 対象国であれば、書類ミスが命取りに |
✅ FCL or LCLかで締切が違うことを理解 | CYとCFSの違いに注意 |
✅ 間に合わないとどうなるかを把握してる? | 船に積めずスケジュール変更=大きな損失! |
よくある質問(Q&A)
Q1:Cut日を過ぎたらどうなりますか?

A:原則、船に積めなくなります。
例外対応ができる場合もありますが、基本は次便への変更が必要になるため、費用や納期に大きな影響が出ます。
Q2:24時間ルールはすべての国にあるの?

A:いいえ、一部の国のみです。
代表的なのはアメリカ、カナダ、中国、EU諸国。各国で制度名や提出内容が異なるため注意。
Q3:書類の提出は誰がするの?

A:通常はフォワーダーや通関業者が代行します。
ただし、輸出者が必要な情報を期限までに正確に提出することが非常に重要です。
まとめ:Cut日と24時間ルールを知ってトラブルを防ごう!
貿易において「Cut日」と「24時間ルール」は、出港前の大切な関所。
この2つを正しく理解しておけば、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな輸出が実現できます。
初心者のうちは、「早め・正確・確認」を意識して進めていきましょう!
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