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貨物が破損していたら?「リマーク」の意味と貿易トラブル対応マニュアル

貿易用語集
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はじめに:貨物トラブルに出てくる「リマーク」とは?

「届いた貨物が壊れているって連絡がきたけど、”リマーク”って何のこと?」

はじめて貿易業務に関わると、こうした“専門用語”に戸惑うことがありますよね。

この記事では、貿易初心者や通関士試験を勉強中の方に向けて、「リマーク(Remark)」という用語の意味と、貨物破損時に知っておきたい対応の流れをやさしく解説します。

リマーク(Remark)とは?

「リマーク(Remark)」とは、英語で「備考」や「注記」という意味の言葉です。

貿易の現場では、貨物やコンテナに異常・損傷がある場合、その内容を記録するために**EIR(Equipment Interchange Receipt)**などの書類に「リマーク」として記載されます。

主にリマークが使われる場面

  • コンテナの引き渡し・返却時(EIRで記録)

  • 貨物の受け取り時の外観確認

  • 梱包不備やパレット破損の発見時

つまり、「リマーク」は貨物やコンテナに問題があることを知らせる赤信号のサインともいえるのです。

こんなときに出てくる!リマークの事例集

リマークには、さまざまな種類があります。実際にどのようなケースで使われるのか、よくあるリマークの例を紹介します。

事例 リマーク記載例(英語) 内容(日本語訳)
コンテナのへこみ Dent on left door 左の扉にへこみあり
内部が汚れている Dirty inside コンテナ内部に汚れ
ロック機構の故障 Locking system damaged 閉め具の破損
コンテナ外壁のキズ Scratch on side panel 側面にキズあり
床板の腐食 Floor corrosion コンテナ床の腐食

初心者が混乱しやすいのが、英語表記のリマークコードや略語。見慣れない言葉でも、実は貨物の異常を記録するための重要なサインなのです。

EIR(機器受渡証)におけるリマークの役割

EIR(Equipment Interchange Receipt)は、コンテナの受け渡し時に作成される証明書で、引き渡し時の状態を記録する重要な書類です。

このEIRの中には「リマーク欄」があり、コンテナにキズ・凹み・汚れなどの異常があった場合に詳細が記録されます。

なぜEIRとリマークが重要?

  • 受け取り時にリマークを確認しなかった → 破損の責任がこちらになる恐れあり

  • リマークに問題点が記載されている → 損害保険請求やクレーム時の証拠になる

つまり、EIRのリマークは、あとあと責任問題にならないための防御手段でもあるのです。

リマークがあったら?初心者でもできる5ステップ対応法

貨物やコンテナにリマークが記載されていた場合、慌てずに以下の手順で対応しましょう。

ステップ1:内容を正確に確認する

  • どの部分に、どんな損傷があるかを把握しましょう。

  • 英語表記なら簡単な翻訳を使って意味を理解します。

ステップ2:現物の写真・動画を撮る

  • 必ず損傷部分をカメラで記録。

  • できれば複数の角度から撮影しておくと◎。

ステップ3:フォワーダーや船会社に報告

  • 書類と一緒に損傷状況を連絡。

  • 輸送途中での損傷であれば、相手方にも通知。

ステップ4:保険会社へ通知(必要に応じて)

  • 海上保険や貨物保険に加入していれば、証拠資料と共に報告。

ステップ5:社内で損害報告書を作成

  • 自社内でも損害内容を文書化し、再発防止策を記録しておくと安心です。

英語が苦手でも大丈夫!リマーク対応で必要な英語力とは?

EIRやリマークには、基本的に英語で記載された情報や、相手先との英文メールでのやりとりが必要となる場合があります。

たとえば、以下のような表現に出会います:

  • “Container found dented on left side panel.”

  • “Remark noted upon gate-out. Claim to be raised with carrier.”

英語に苦手意識がある方にとっては、これらの表現や、損傷に関するやりとりがプレッシャーになることもあります。

でも大丈夫。少しずつビジネス英語に触れていけば、こうしたやり取りも怖くなくなります。実務に必要な英語力を身につけたい方には、【スタディサプリ ENGLISH】ビジネス英語コースがおすすめです。スマホでスキマ時間に学べて、リスニング・メール対応・会話スキルまで実践的に学べます。

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今のうちに少しずつ英語に慣れておけば、トラブル時の対応にも自信がつきます!

リマークを未然に防ぐ!現場でできる予防対策

貨物破損やトラブルは、発見した後よりも防ぐことが何より大切です。

初心者でもできる対策

  • 出荷前の貨物チェックを徹底

  • コンテナバンニング(積み込み)時に写真を撮る

  • 外装の養生や補強で破損リスクを軽減

  • 受け取り時にすぐEIRを確認してサインする前にチェック!

少しの意識で、防げるトラブルはたくさんあります。

よくある質問(Q&A)

Q1. リマークがあったら保険は必ず使うべき?

A. すべての場合に保険請求する必要はありません。損傷の程度や契約条件に応じて判断しましょう。

Q2. EIRのリマークを見落としたらどうなる?

A. 後から「損傷があった」と主張しても認められにくくなります。必ず受け取り時に確認を!

Q3. リマークとクレームノーティスの違いは?

A. リマークは状態の記録、クレームノーティスは損害を通知する行為です。どちらも重要です。

まとめ:リマークを知れば、貿易トラブルに強くなる!

貿易の現場では、小さなキズや凹みも大きなトラブルのもとになることがあります。「リマーク」に気づけるかどうかが、トラブルを防ぐ第一歩です。

初心者の方でも、「リマーク」の意味と対応方法を知っておけば、いざというときに安心です!

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